トリビア

【電子ペーパーのトリビア Vol.8】カラータイプとモノクロタイプの違い

電子ペーパーは、その構造上、カラー化が難しいとされてきました。ですが、現在では技術革新が進み、カラーの電子ペーパーも実用化されてきております。
6回目の「電子ペーパーのパネル比較」でもお話ししました通り、電子ペーパーのパネルには、各種それぞれに違いがあります。ここでは、実際に弊社で商品化を進めております、モノクロタイプの「EPS」とSpectra 6パネルを使用したカラータイプの「EPS s-color」を例に、それぞれの違いをまとめてみたいと思います。
 
■EPSとEPS s-colorの違い

 

モノクロタイプ「EPS」

カラータイプ「EPS s-color」

サイズ

42インチ(4:3), 32(31.2)インチ(16:9)

31.5インチ(16:9)

表示色

白黒16諧調

白・赤・青・黄・緑・黒の6色

表示更新速度

1秒程度

12~15秒程度

HDMI映像入力

×


 

■階調表現(グラデーション)について
「EPS」と「EPS s-color」の大きな違いとして、「色表現ができるかどうか」という点が挙げられますが、この時、それぞれの色表現について、一般的にグラデーションと呼ばれる「階調表現」に大きな違いがあります。
 
モノクロタイプである「EPS」は、色表現ができませんが、白と黒の間の中間色であるグレーの濃淡を表示できます。これにより、色は出せないものの、写真や絵画のような表現が可能です。
このように、濃淡でグラデーションを表現することを「濃度階調」と呼びます。
 


EPSによる濃度階調の例

 
一方、カラーの電子ペーパーである「EPS s-color」では、色表現が可能ですが、表示できる6色についても、例えば「薄い青」といった濃淡を出せません。
このため、複数の点描で白と青を表示することにより、離れてみた時に薄い青のように見えるといった表現手法を行います。 このように、一定の面積内での色の配置によってグラデーションを表現することを「面積階調」と呼びます。
 


EPS s-colorによる面積階調の例

 
 
なお、液晶パネルでは、バックライトの輝度でグラデーションを表現しています。これは「輝度階調」と呼ばれています。
 
 
■表示更新速度について
もう一点、モノクロタイプとカラータイプの大きな違いとして、表示の更新速度がございます。
 
モノクロタイプの「EPS」は、1秒程度で表示更新することができます。このため、HDMI端子に映像信号を入力して表示を行うことが可能です。
 
これに対し、カラータイプの「EPS s-color」では、表示更新に10秒以上の時間が必要です。このため、HDMI入力によって表示を随時更新することができません。
 

 
 
このように、電子ペーパーでは「モノクロとカラー」といった点以外にも、細かなところで表現方法の違いがございます。
弊社では、各種電子ペーパーサイネージをご利用いただくためのデモ機をご用意しております。導入前の無料お貸出しなども実施しておりますので、電子ペーパーサイネージをご検討の際は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
 
 
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