電子ペーパーとは

電子ペーパーのしくみ
 


電子ペーパーディスプレイ(Electronic Paper Displays:EPD)は、プラスチックフィルム上に敷き詰められた顔料を電圧制御できるようにした表示パネルです。
 

電子ペーパーは、小売店の棚札や電子書籍リーダーなどの用途で使用される小型サイズから案内掲示や広告用途のデジタルサイネージの大型サイズまで用途に合わせたさまざまなサイズを取り揃えております。
 
流体を収めたマイクロカプセル(または、マイクロカップ)中の色の粒子を電界によって移動させることで色の表示を行なう「電気泳動方式」と呼ばれる技術を用いて電気的に動かすことで、自由に画像を表示させることができます。
 
電子ペーパーの顔料を収める方式には、白と黒の2色の顔料でモノクロ表示を行う「マイクロカプセル方式」と複数色の顔料でカラー表示を行う「マイクロカップ方式」があります。

 
電子ペーパーの種類
 

マイクロカプセル方式(モノクロタイプ)

「マイクロカプセル」内に黒と白の顔料が入っており、+、-の電圧をかけることによって、カプセル内で黒、白の顔料が移動します。
黒の顔料がカプセルの上にあるときは「黒」、白の顔料がカプセルの上にあるときは「白」として画面上に表示されます。また、黒と白が混ざった状態では「灰色」として表示されます。

 

マイクロカップ方式(カラータイプ)

マイクロカップ方式の4色顔料カラー電子ペーパーでは、カップに収めた赤、黄、青、白色の顔料に電圧をかけて移動させることによって、6原色(黒、白、赤、黄、青、緑)のフルカラー表示を実現しています。

 

電子ペーパーのトリビア

 
電子ペーパーが選ばれる理由
 
電子ペーパーは、紙の視認性や携帯性の長所はそのままに、電気的に表示内容を書き換えることができます。
液晶やLEDのように発光しないため、消費する電力が低く、SDGsやCSRといった観点から非常に注目されています。
 

 

 
従来の電子ペーパーでは「表示の更新が遅い」「残像が消えない」「白黒しかなく、カラー表示ができない」といった課題もありましたが、現在では多くの技術改善により課題が改善され、様々なシーンで使われております。